山芋
古くから日本人がさまざまな料理によって体に取り込んできた「山芋」。滋養強壮力が高いといわれる根拠はどんなところなのでしょうか?
元気がない時にはさらりと入る山芋を食べよう!
健康効果もさることながら、山芋のその滋養強壮力は目を見張るものがあります。
山芋は、10月から翌4月までが旬です。
最近は作り芋があることでかなり流通期間が長くなっていますが、つくね芋は11月から12月、いちょう芋はだいたい12月から翌1月までが旬となり、おいしい季節です。
▶長芋
長く太めの山芋です。
平たい長芋をいちょう芋、芋が塊のようになったものをつくね芋と呼びます。
長芋が一番多く食べられているもので、粘り気もありますが、水分が多いという特徴を持っています。
とろろにすると水分が多くあまりおいしく出来上がらないので、サラダや千切りにして酢の物などにするとおいしいです。
▶いちょう芋
大和芋とも呼ばれます。
てのひらのように広がった特徴ある形をしています。
水分が少なく粘り気があるので、とろろにすると非常においしいです。
▶つくね芋
ごつごつした塊のようになっている芋です。
とろろにも揚げ物にもいい万能の山芋です。
奈良で多く見られたことで、関東では大和芋と呼ぶことが多いようです。
▶自然薯
日本原産の山芋で、自生している芋です。古くから食用、薬用として用いられ、珍重されてきました。
成長する速度が遅いので、3年以上たたないと収穫できる大きさになりません。
長芋に比べると太さがありませんが、非常に粘り気が強く味も濃いおいしい山芋です。
細くまっすぐになっているものが少ないため(自然に生えるので木の根っこなどをよけて成長することがあり、そういう場合くねくねと曲がっていることもある)皮をむくのにも時間がかかります。
▶大薯
ヤムイモと呼ばれるもので、熱帯産の芋です。日本の山芋とはまた違う種類になります。
扇形もあれば長細いものもあり、色も灰白色、紫色などバラエティに富んでいます。
水分が多い、においが強いという特徴があります。
山芋の効能
昔から食用以外にも、薬用として珍重されてきた山芋。
特に自然薯は滋養強壮に優れた食材として、薬用にも多く利用されてきました。
炭水化物、でんぷん、マンナンなどを多く含む山芋は、アミラーゼが大根の数倍と優れているため、他の炭水化物に比べて消化を助けてくれるという成分が豊富なのです。
山芋を食べるとき、消化がいいからすぐ腹がすくなどと祖父に言われたものですが、アミラーゼが豊富だからこそ、消化を助けてくれるのですね。
胃腸が弱いという方にもお勧めの食材です。
ぬるぬる成分を持っている食品はどんな食品でも、優れた栄養素をもっていますが、山芋にもムチンというぬるぬる成分があります。
この成分には胃壁の粘膜を守る役割があり、タンパク質の吸収を促進させる働きを持っています。
タンパク質をしっかり吸収できるムチンという栄養素があるからこそ、山芋は滋養強壮によい食べ物として昔から食べられてきたのです。
食物繊維もカリウムも豊富なことから、
便秘に効果がありますし、糖尿病などにも効果がある優れた食材です。
山芋のレシピ
【自然薯(山芋)汁】
自然薯はなかなか手に入りませんから、粘り気の強い山芋で作ってもおいしくできますよ。
<作り方>
自然薯(山芋)がむきにくいのですが薄くむくようにしましょう。人によっては皮をむかないで調理するという方もいます。
皮をむいたら酢水につけておきます。できれば麦とお米が混じったご飯がいいのですが、白い普通のご飯でも十分においしいです。
だしは、薄めに作ります。だし半カップ、薄口しょうゆ大2、みりん小さじ1、塩小さじ1、これをひと煮立ちさせます。
甘めのものが好きという方は、みりんを多くしてください。
とろろを酢水からあげて水で流し、水分をしっかり切ります。
芋に布巾をまいて、手が滑らないようにしてすり鉢ですっていきます。
時間がない方はおろし金ですってもいいのですが、すり鉢でそのまますった方がきめ細やかなとろろになります。
冷ましただし汁を少しずつ加えていきます。加えながらとろろをすり鉢ですり、滑らかにします。
好みでだし汁を加減してください。
温かいご飯にとろろをかけて、青のりや普通ののり、おかか、ワサビなどを添えてもおいしいです。